日本の人手不足解消の担い手として注目されているのが在留資格「特定技能」です。
特定技能は「日本語能力」「技能レベル」など一定の条件を満たすことで取得可能で、早期に戦力として活躍できる人材として期待されています。
特に2023年5月以降、政府の方針により特定技能2号の対象職種が拡大され、在留期限が従来の5年から無期限となり、家族の帯同も許可されるようになりました。これにより、特定技能を活用した外国人労働者の採用がますます加速すると予測されています。
現在、特定技能が従事できる業種は14業種16分野(旧12分野)にわたります。これには、製造業や建設業、介護など多岐にわたる分野が含まれていますが、その一方で対象となる業種は限られているため、企業が受け入れの準備を進める際には分野ごとの特性を理解することが重要です。
介護
ビルクリーニング
素形材産業
産業機械製造業
電気・電子情報関連産業
建設業
造船・船用工業
自動車整備業
航空業
宿泊業
農業
漁業
飲食料品製造業
外食業
自動車運送業(2024年追加)
林業(2024年追加)
建設
造船・舶用工業
ビルクリーニング業(2023年追加)
素形材産業(2023年追加)
電気・電子情報関連産業/産業機械製造業(2023年追加)
自動車整備業(2023年追加)
航空業(2023年追加)
宿泊業(2023年追加)
農業(2023年追加)
漁業(2023年追加)
飲食料品製造業(2023年追加)
外食業(2023年追加)
物流倉庫、資源循環、リネン製品の供給3業種追加予定。
技能実習(団体監理型) | 特定技能(1号) | |
関係法令 | 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する 法律/出入国管理及び難民認定法 |
出入国管理及び難民認定法 |
在留資格 | 在留資格「技能実習」 | 在留資格「特定技能」 |
在留期間 | 技能実習1号:1年以内,技能実習2号:2年以内, 技能実習3号:2年以内(合計で最長5年) |
通算5年 |
外国人の技能水準 | なし | 相当程度の知識又は経験が必要 |
入国時の試験 | なし (介護職種のみ入国時N4レベルの日本語能力要件あり) |
技能水準,日本語能力水準を試験等で確認 (技能実習2号を良好に修了した者は試験等免除) |
送出機関 | 外国政府の推薦又は認定を受けた機関 | なし |
監理団体 | あり (非営利の事業協同組合等が実習実施者への監査その他の監理事 業を行う。主務大臣による許可制) |
なし |
支援機関 | なし | あり (個人又は団体が受入れ機関からの委託を受けて特定技能外国人に住居 の確保その他の支援を行う。出入国在留管理庁による登録制) |
外国人と受入れ機 関のマッチング |
通常監理団体と送出機関を通して行われる | 受入れ機関が直接海外で採用活動を行い又は国内外のあっせん機関等を 通じて採用することが可能 |
受入れ機関の 人数枠 |
常勤職員の総数に応じた人数枠あり | 人数枠なし(介護分野,建設分野を除く) |
活動内容 | 技能実習計画に基づいて,講習を受け,及び技能等に係る業務に従 事する活動(1号) 技能実習計画に基づいて技能等を要する業務に従事する活動(2号, 3号) (非専門的・技術的分野) |
相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動 (専門的・技術的分野) |
転籍・転職 | 原則不可。ただし,実習実施者の倒産等やむを得ない場合や,2号か ら3号への移行時は転籍可能 |
同一の業務区分内又は試験によりその技能水準の共通性が確認されてい る業務区分間において転職可能 |